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高森明勅
2025.5.14 19:09皇室・皇統問題

皇位継承問題、直系優先と男系限定、正気なのはどちらか?

皇位継承問題を巡る考え方の対立。
明治以来、皇室典範で採用されて来た皇位継承資格を
「男系男子」だけに限定するルールを、
側室不在の一夫一婦制のもとでも、
見直すことなくそのまま維持するのか。

それとも、「世襲」が本来予想している
親から子への直系継承を、男女の区別なく優先するのか。

皇室の存続を図ることを前提とすれば、
前者なら恐ろしいことながら、皇室と国民の厳格な区別を撤廃し、
血筋として男系男子なら一般国民でも制限なく、
皇籍取得→皇位継承を可能にするルールが、最も合理的な回答になる。

自民党などか狙っている、旧宮家系子孫男性が皇族との
「養子縁組」によって皇籍を取得できる前代未聞のプランは、
勿論このラインに沿うものだ。

例えば昨年、竹田恒泰氏には男子が生まれたそうだから、
養子縁組プランが実現すれば将来、
同氏の子孫が皇位を継承する可能性も排除できない。

後者なら天皇、皇后両陛下のご長女、
敬宮殿下のご即位と、そのお子さまが
(男女の性別に関わりなく)即位される未来が、展望できる。

もし日本人が正気を失っていないならば、
どちらを選ぶべきかは明らかだろう。

▼追記
今月のプレジデントオンライン「高森明勅の皇室ウォッチ」は
5月15日午前9時公開。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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